「ここじゃないどこかへ・・・」
スギポンは焦っていた。
スギポンには時間がなかった。
なんだかお腹も痛かった。
土曜日の午前5時半。
家族はみんな寝ていた。
ジャンプリンという名前の金魚だけが、
口をパクパク動かしていた。
スギポンは部屋に一人。
産まれたての朝日が冷えた体を温める。
スギポンは金魚鉢に映る横いっぱいに広がった自分の顔が、
笑っているように見えるのが嬉しかった。
土曜日の午前が永遠に終わらないなら。
今日の太陽が二度と沈まないなら。
ジャンプリンの口から銀色に輝く泡がこぼれて浮かび、
パチンと消えた。
部屋には誰もいなくなっていた。
ただ朝日の粒子が、子供みたいに部屋中を飛びまわっていた。
ジャンプリンは口をパクパク動かしていた。
スギポンは焦っていた。
スギポンには時間がなかった。
なんだかお腹も痛かった。
土曜日の午前5時半。
家族はみんな寝ていた。
ジャンプリンという名前の金魚だけが、
口をパクパク動かしていた。
スギポンは部屋に一人。
産まれたての朝日が冷えた体を温める。
スギポンは金魚鉢に映る横いっぱいに広がった自分の顔が、
笑っているように見えるのが嬉しかった。
土曜日の午前が永遠に終わらないなら。
今日の太陽が二度と沈まないなら。
ジャンプリンの口から銀色に輝く泡がこぼれて浮かび、
パチンと消えた。
部屋には誰もいなくなっていた。
ただ朝日の粒子が、子供みたいに部屋中を飛びまわっていた。
ジャンプリンは口をパクパク動かしていた。